「真のサディズムはセックスとは関係ない。魂の触れ合いだ。聖者マルキド・サドの・・・・」
孫大佐
はじめに
ボンドの作品の中では、もっとも「痛い」作品。串を差し込む拷問もそうだけれど、クライマックス、敵の部下達はそのほとんどが、ボンドのナイフに刺し殺され、孫大佐の鉄串で裏切り者達が刺し殺されていくのである。
その刺される苦痛、刺す嫌悪感にボンドは焦燥し、
孫大佐はというと、拷問や殺しをやればやるほど、本で仕入れた嗜虐の快楽とはかけ離れたむなしさを感じる。
ボンドに刺し殺されるが、それでも死にきれず、罪の意識にさいなまれ、爆弾に吹っ飛ばされてもまだ生きて、
再度、ボンドに刺されて絶命する。
マルキド・サドのいう
残虐な行為を通じて超人的な知覚と新しい感受性を得ることが出来ると・・・
苦痛を通じてキリスト教の殉教者が、魂の高揚によって啓発する
どちらを試したけれど、結局、神の領域にはいけなかった。
・・・・ある意味、すごい悪役だったのかも。
ストーリィ
血管支鬱血症で自宅療養中のMの私邸が襲撃され、彼の身の回りを世話していた、元海軍上等兵曹長ハモンドと彼の妻は殺害、M自身は海外に拉致された。
本来、ボンドも一緒に拉致する予定だったが、ボンドはかろうじて脱出する。
賊は電撃作戦で、ロンドン空港から脱出、シャノンへ。海岸より潜水艦が回収した。
実行犯のうちの一人が死体で発見され、そのポケットにあったメモよりギリシアの電話番号が会ったため、Mはアテネに連れて行かれ、そしてこれは敵の罠だと分析するものの、
あえてボンドはアテネへ向かった。
Mを救出し敵を倒す「クォーターディック作戦」と名づけられた。
黒い悪玉
サン・リャンタン(孫良丹)
通称・孫大佐。
中国人民軍特殊活動委員会。北朝鮮において英国軍捕虜と接したことにより、イギリスの文化には好意をもっている。彼の任務はソ連の主催する地中海、北アフリカ諸国代表による秘密会議を妨害することだった。
それは岸壁に囲まれ奇襲が不可能なヴラコニシ島の会議会場に対し、スニオン岬に設置した高射砲によって、核弾頭を打ち込むものだった。そして高射砲のもとにMとボンドの死体を置き、西側の仕業という噂を広めるものだった。
ピンクのヒロイン
アリアドネ・アレクサンドルウ
何かというと教条的な口をきくコミュニスト。しかし、父親はナチス相手に戦った元レジスタンスの英雄で、後見人として父親の親友のリツァス・ニコがいるものの、ニコは筋金入りの反共産主義である。
GUR(ソ連軍情報部)アテネ支部のナンバー2が恋人だった、そのため思想教育をうけ、GURの要員となるが、秘密会議防衛のため、KGBのゴルディエンゴ少佐の元で行動していた。
当初ボンドが会議妨害の工作員だと思っていたが、孫大佐の存在を知り共通の敵を前に手を結ぶ。
さらに・・・
ニコのレジスタンス時代の宿敵フォン・リヒター元ナチス将校が高射砲の技術者としていることを教えて彼の協力を取り付ける。
本日の拷問
当然のこどく、岬に潜入したボンドたちは捕まるわけです。
で!
ボンドは・・・・・・・串を鼻の穴の奥や、耳の穴の奥につっこんでいくもの(ううっ)
アリアドネは・・・・絶倫な男とビアンな女による乱交悶絶快楽責めっっ!(ああっ)
結局、孫大佐のサディステックぶりに部下がついてず、ボンドを助けてしまうことから、計画の崩壊が始まる。
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