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「私は、あなたを愛しています」
シーファイア
UIPがフレミングをも超えたのではないかとコメントを発した作品。
良いウィスキーのようにガードーナーのボンドも、年を重ねていくうちに良いものになっていく・・・といった意味合い。
はじめに
OO課が復活します。呼び名は便宜上「ダブル・オウ・ブランチ」でなく「トゥ・ゼロ・セクション」。SISと呼ぶかMI6と呼ぶかの違いに似たようなニュアンスでしょう。そしてボンドは「トゥ・ゼロ・セクション」のヘッドとなります。っうことは、ボンド課長ってこと?
不死身すぎるレイター、三度の拷問です。ボンドとフリッカの愛の行方は? ってモンです。
スーリィ
ボンドとフリッカは休日返上で巡航定期船のハイジャッカーの撃退を手伝うことになる。
しかし、その後、船は不可解な沈没の仕方をする。
この事件の背景を探っていくと、「トゥ・ゼロ・セクション」が捜査対象としていたマックスウェル・ターン閣下の名前が浮上してきた。
ターンは輸送行を行う亡命億万長者であるが、モルという人物からの内部通告で再び亡命以前の諜報活動を開始しており、今回のテロ事件も大掛かりな計画の試験だというのだ・
ボンドとフレックかはターンの身柄を拘束しようとするが、ターンは死んだと見せかけて逃走する。
モル自身もMと連絡をとり、マドリードでボンドと落ち合う約束をするが、殺されてしまう。
しかしボンドとフリッカにメモを残していたため、ターンの妻に会いに行くべく、二人はエレサルムに向かう。
黒い悪玉
偽装死亡で過去を消していくターンは当然のごとく、すべてを消すために妻の命も狙う。
ターンの妻は彼が新しいネオ・ナチの総統であると断言する。
そして、ボンドとフリッカは彼女の命を狙うキャシーとアンナという男装のターンの側近に襲撃される。襲撃の混乱にターンの妻は逃走するが、ドイツのホテルで死体として発見される。
ドイツにはターンがいた。ターンは法律事務所で、かつてのネオ・ナチのスパイ・リストを調べていたのだ。
彼の目的は、かつてのネオ・ナチの党員を自分の下に終結させ、あらたなドイツ帝国の総統として君臨することだった。
シーファイア・プロジェクト
ボンドはこうもターンに先手を打たれることに疑問を抱き情報部の中でもっともセキュリティが硬いミクロ・グローブに調査を依頼する。
裏切り者はターンと内通していた若手の大臣だった。
彼はターンのシーファイアプロジェクトを自白する。
ターンはAAOPS装置(潜水艦の泡や熱を抑える装置)を装備した、ステルス潜水艦を使って、世界中で大量のオイルを漏れ流しながら進む原油タンカーを爆破していくもので、環境破壊する原油タンカーを破壊することによって、エコロジストから偉人と呼ばれようとしていたのだ。
ピンクのヒロイン
フレデリッカ・フォン・グラッセ、通称フリッカは、前作のダイアナ王妃暗殺を未然に防いだ功績もあり、ボンドのいる「トゥ・ゼロ・セクション」に異動となった。とともにボンドとはプライベートの中だけではなくなっていくのである。
ボンドの部下というポジションである。
ターンのシーファイア・プロジェクトを追ううちに、意外な人物の名前が出てきた。
フェリックス・レイター。
ボンドの親友である。彼はターンと一緒に、海洋生物学の学者グループたちとタンカーのオイル漏れの調査をしていたのだ。
フリッカはレイターの協力を求め、プエルトリコのターンの基地に乗り込むがターンの部下につかまってしまう。
ボンドがターンを倒して駆けつけた時にはすでに遅く、フリッカとレイターは過酷な拷問に掛けられた後だった。
レイターは過去に二度地獄を見た経験があるものの・・・・フリッカにいたっては、すでに瀕死の状態だった。
ボンドがフリッカとの結婚を意識したときから、時折、彼女の中に見るトレーシーの悪夢が現実になってしまったのだ。
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