「もっとも歴史の中のかなりの部分は虚構ですがね」
独立戦争ゲーム
はじめに
三部作がヒットして、継続が決定した、仕切りなおしの第一弾。ガードナーの意気込みが感じられます(笑)「美しき獲物たち」のパクリ、「ウォーゲーム」の便乗と気に入らないところは多々ありましたが、タミル・ラハ二が唯一の収穫。正当なスペクターの後継者エミリオ・ラルゴがもし生きていたらこうだったんじゃないかなと思うような感じ。ガードナー・シリーズを通しての「宿敵」にしたかったようですね。
「女王陛下のOO7」のアンサー・ストーリィももくろんでいたようで、でもパーシーが印象なさすぎで失敗。やっぱボンドと苦楽をともにしないと、いきてきませんよ、あのラストは。
ストーリィ
ボンドにオーストラリアの叔父ブルース・ボンドの遺産が入った。25万ポンドの巨額だった。ただし相続の条件として10万ポンドを四ヶ月間で浪費しろというものだった。ボンドは見事、車と女とギャンブルで使い切るが、それが社交界でよからぬ噂を巻き起こした。高級将校のご乱行にアメリカ大使館は心配の問い合わせ、ソ連大使館は突け入る点はないかと監視に入る。
悪魔のMはその状況を利用してボンドを囮にしようと画策する。機密漏洩のスキャンダルを発生させてボンドを偽装辞職させ、再就職を勧めるテロ組織に潜入させようというものだった。
ピンクのヒロイン
パーセフォン・プラウド
パーセフォンだと重ったるいから通称パーシー。CIAのエージェント。ボンドが組織に潜入させるためにコンピューター・プログラム教育をすることになる。教え子をびしびししごく家庭教師。合格のあかつきには・・・・。
彼女は10年前CIA任務としてドクター・ジェー・オーテム・ホーリーの妻として彼の監視をしていた。ホーリーは依然ペンダゴンで高級将校の戦闘訓練プログラムを開発した人間で、かつてローリング・ジョーと呼ばれていたジョゼフ・ツヴィングリ将軍とともに飛行機事故で死んだことになっていた。将軍はアメリカを再生するには政治体制を変革し軍が政権を掌握しなければならないと考えホーリーもそれに同意していた。死んだことになっている二人はイングランドのナンズ・クロスという村に潜伏し、表向きは歴史上の戦争を舞台にしたシュミレーションの戦争ゲームの作成、その実はテロリストたちに犯罪行為のシュミレーション・プログラムを提供している。その依頼主のなかにスペクターの存在もあった。二人はスペクターの依頼であるダウン・エスカレーター作戦に対してバルーン・ゲーム暗号のというシュミレーションを組んでいた。
黒い悪玉
タミル・ラハ二
アメリカとレバノンの国籍を持ち、ラハ二・エレクトロニクス会長兼大株主である。ただし友好的でないある種の機関と不安定な政府との接触があり、「犯罪者もしくは機会分子」という分析を情報部はしている。その理由はレバノンに傭兵ベース・キャンプを持ち、そこでは大佐と呼ばれ、兵を派遣しているからだ。彼はボンドが今回の計画に必要だったため、傭兵所のメンバーにとスカウトした。彼がボンドに与えた任務はエポック周波数の暗号を調べることだった。
エポックとは緊急大統領命令通信機構で合衆国大統領が国外に出いてるときに大統領自身のの手で発せられるもので、大統領のいる位置から発信された場合のみ通信衛星が受診しプログラムを発動する。その内容は核ミサイル発射の暗号「剣(ソード)」から、最悪のケースの場合、核兵器の武装解除を指令する「鋤の刃(ブラウシェアマデアル)」まである。ロシアではそれをパニック周波数という。「鋤の刃」が発動されると両国とも24時間で全核兵器の廃棄が完了する。
スペクターからの依頼は双方の周波数を奪取して、ハイジャックした飛行船でもって米ソの首脳が出席する国際会議が行われる会場の上空から「鋤の刃」の周波数を発信して、世界平和の為に両国の核武装を廃棄させることだった。
将軍はその申し出に感銘を受け協力していたが、彼らはラハ二に裏切られることになる。ラハ二自身がスペクターの首領であり、この計画はゴルバチョフの台頭により存在を危ぶまれてきた、ソ連内の強硬派からの依頼によるもので、アメリカのみ武装解除をさせるものだった。裏切りによる仲間割れを利用してボンドは計画を阻止するが、ラハ二はひとり飛行船からパラシュートで脱出する。そしてボンドとパーシーに対して死の宣告をくだす。
本日のゲーム
ホーリー製作のコンピューター・シュミレーション・ゲームのラインナップは以下のとおりです。
「クレシー」英仏百年戦争ゲーム
「レンハイム」スペイン継承戦争ゲーム。
「ピラミッドの戦い」ナポレオンのエジプト遠征ゲーム。
「アウステルリッツ」ナポレオンVSプロシア・ロシア
「スターリングラード」独露戦争
近日発売!!!「ナチス電撃作戦」「アメリカ独立戦争Tコンコード」、「Uレキシントン」、「Vバンガーズヒル」
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