「OO7、この雑誌について、どこまで知ってるの?」

ミッドサマー・ナイツ・ドーム

はじめに
真夏の世の運命という意味。
「珍魚ヒルデブランド」や「OO7は二度死ぬ」が連載されていたPLAYBOY誌の、45周年に掲載されたもの。
お祝いの意味合いで書かれた物で、ほんのさわり程度で終わっている。
プレイボーイ邸をパジャマ姿で走り回るボンドが圧巻・・・というよりも、お遊びがすぎると本国では酷評でした。

ストーリィ
ボンドはロス・アンジェルスのPLAYBOY誌の生みの親、ヒュー・ヘフナーの大邸宅を監視するために派遣された。
標的はイギリスのロック・スターで、疎遠となっている彼の妻からの告発で、ヘフナ―邸で開催されるパーティの席上、彼の手から重要な機密が密輸されるというのだ。
それは、暗号名FPAと呼ばれている、イメージ・プロセシング・アプリケーションという超小型のセンサーで、それ自身がデータの予備的処理をすることができるというものだった。
その設計図のコピーがマーティン・タットルというロック歌手の手によりアメリカに密輸入されたという。
プレイメイツの美女達に囲まれたボンドは、パーティの席上で捜査を開始する。

ピンクのヒロイン
ボンドはジャガーXK8でへフナー邸に向かう途中。リサ・ダーゲンという女性と会う。
輝かしいブロンドと、自信と知性を象徴する、緑の灯のような瞳をもつ女性だった。
いつも裸で寝ている、パジャマ嫌いのボンドはへフナーのパジャマ・ランジェリー・パーティに参加しさまざまな人物と対面する。
疑心暗鬼なハリウッドのプロデューサー。
俳優トニー・カ―チス。
歌手のメル・トーメ、
チャールズ・マンソン。
警官ビンセント・バクリオン。
そして御大ヒュー・ヘフナ―・・・。

黒い悪党
ボンドが「かわいいウクライナの少女」と呼んだビクトリアと契約しているプロデューサー、アントン・レデ二ウスはこのFPAの密輸の黒幕だった。部下のエストロゲンにタットルを殺させ、奪った設計図をビクトリアの首飾りに隠して持ち出そうとしていたのだ。


kl