「たかが宝飾品のくせして高価なものだなあ」

所有者はある女性/OO7の商略

はじめに
これはそういう物語。長編の導入や一部として映画につかえるという評もあったが(実際にそうなった)それ自体が本当は誤りであって。現在のボンド映画の不評部分を語る材料になっている。この物語自体起承転結の一つのも盛り上がりがあり完結していて、その盛り上がりをいくつもならべていけば一本の作品ができるという安易な考えがクライマックスのない垂れ流し映画を作ってしまうのだろう。これ腕のある監督だったら、ものすごいサスペンス。だましだまされの駆け引きがハラハラする豪華絢爛な映像美の世界を展開してくれるはずなのになぁ

ストーリィ
マリア・フロイデンスタインという女がいた。彼女は英国情報部内でKGBの為に働いている二重スパイだった。情報部は逆に彼女を利用するパープル作戦を遂行していた。無害な機密、嘘の情報をわざと彼女に漏らして、KGBに送らせていたのだ。
その彼女が、サザビー・オークションにファベルジェ作のエメラルド球体という、値が10万ポンド国宝級の装飾品を競売にかけたのだ。これはロシアが三年間の報酬として彼女に送ったもので、それを競売にかけて現金にかえろというものだったのだ。

それほどの報酬をもたらしたということは、KGBは完全にパープル暗号を信用しており、彼女に盗ませる嘘の情報の危険度を上げてKGBに対して情報操作ができるだろう。
そして、サザビーのオークションにて、KGBの地区主任が必ず下値をつけて報酬の金額まで値を吊り上げていくはずだ。その場で競り負かせば地区主任の正体をつかむことが出来、強制送還させることも可能だと。MI5の撮影班との共同作戦でそれは実行された。

今日の競り
ダイヤの首飾り25000ポンド
ルビーとダイヤの腕輪セット15000ポンド
ファベルジェの地球儀155000ポンド


kl