「復讐という料理というのは、よく冷やしておいて食うのが一番うまいそうだ」

覚悟はいいかねボンド君

ストーリィ
1982年。ボンドは二人の海兵隊将校とともに小型ボートで東ドイツの海岸に付き。湾岸警備隊の艦艇からによる砲火をかいくぐって、二人の亡命者を回収し、沖合いに待機している潜水艦のもとにたどり着くことに成功した。その任務はシーホーク作戦といい、情報部がひそかに展開していたクリーム・ケーキ作戦の最終局面だった。
この作戦は、東側の諜報関係者を色仕掛けで誘惑して西側に寝返らせる、いわゆる「美人局」の作戦であった。工作員はドイツ人の若い娘と青年が1人、作戦は成功するかに思えた、なによりもGURの大物マクシム・スモーリンが堕ちたかに思えたからだ。しかしその作戦は破綻に終わり、4人の若者はイギリスに亡命、ボンドが救出したのは、そのうちのふたりだった。
彼らは、情報部によって、イギリス人として第二の人生を歩んでいた。しかし5年後、東側諜報部の復讐機関が彼らの身近に迫ってきた。二人が殺され見せしめとして舌が切り取られていた。上層部の意向は、全員が殺されるまで放置せよ、というものだった。Mはこの件に関して情報部は感知しないという条件のもと、残りの若者を保護するよう命令する。
そして、ヘザー・デア、エビー・ヘリテージと救出していったボンドにMから極秘の司令が届く。クリーム・ケーキ作戦の失敗は、メンバーの中に裏切り者がいたためであり、その裏切り者をみつけて暗殺せよというものだった。
一方、クリーム・ケーキ作戦の報復措置を遂行するKGBは、その作戦指揮をとるために
現在はKGB第6課と呼ばれている・・・別名スメルシュの長官、チャルノフ将軍が現地に乗り込み、周到な罠でボンドたちを包囲した。

本日の拷問
ボンドを捉えた、チェルノフは宴をもうけた。ボンドをなぶり尽くそうというものだった。チェルノフはロビンソンたちとボンドを対決させる。
ロビンソンとは頑健で俊敏な死刑囚たちで、赤軍兵士たちが実際にヒトを殺すための生きた標的として使われる。ただしロビンソンは反撃の権利があり、三回生き延びたばあい、刑が免除されるといわれている。チェルノフは四人のロビンソンたちを使い、ボンドを標的とした人間狩りを行う。

クリーム・ケーキ作戦の真相

その1バジリスクの場合
亡命をしたがっていた、スモーリンの元に、それとは知らず、スモーリンをたらしこもうと、美人局作戦のヘザーが接触してきた。それを幸いに、西ベルリンにおいて、Mと極秘会談をもち、しばらく偽装したまま西側のスパイとして活動することになる。作戦失敗に対してクリームケーキ要員を脱出させたのも彼であり、KGBの報復活動に対する警鐘、および、メンバーの逃走、保護を支持したのも彼であった。

その2ブラックフライアーの場合
クリームケーキ作戦は、スモーリンとデートリッヒを亡命させる作戦に違いない。ただその本来の目的を隠すために、おまけの標的を三つ増やしたに過ぎない!

その3ヘザー・デアの場合
十代のころからのKGBスパイ、知らずに英国情報部は彼女を美人局作戦の要員にしてしまう。そのためKGBの連絡要員として活動。イギリス亡命後、英国情報部内で活動のよていだったが、情報部が要員たちを引退させたため、暗殺指令が下る。各地に散った要員たちをおびき出す任務につく。

その4狸親父の場合。
Mは打ちのめされていた、なんかまずい事ばかりおきて、辞任の声があがっていた。さらにその時、クリーム・ケーキの件が起き、さらに最悪なことに、もうひとつ別の大惨事が発生して、にっちもさっちも行かなくなって、公的に命令を出すことが上層部によって差し押さえられていた。とにかくボンドが、「個人的」に動いてくれて、私の命脈を救ってくれないかなあ。ちょちょっと裏切り者を殺してくれてサ。それに凱旋復帰の手柄もほしいから、ブラックフライアーも捕まえてきてくれないかなあ♪・・・この古狸!


kl