ロニー・ヴァレンス副総監
スコットランドヤード副総監。警視庁特別部のボスでもある。ガーラの上司。海外情報部、陸軍情報部第五課(MI5)、警視庁が縄張り争いに凌ぎを削ってる時でも、「部下が酷いことに会うことから守りたいというだけで、ボンドに喜んで逢うことができる稀有な存在」ゆえに人望も厚い。陸情五課、制服巡査指揮、政治家・外交官とやりあってきた20年の賜物であろう。ボンドは彼の任務に対するプロのやり方に尊敬してしまう。ムーンレイカー事件、ダイヤモンド密輸組織の調査でも親密な連携をとっている。他にコロンビア、ローマのヘロイン・ルート壊滅にもかかわりがある。
ダーコ・ケリム
その第一印象は熱のこもった乾いた握手。生きのいい温かみのある人間は見たことがないというのがボンドからの第一印象。その巨人のような生気と生活に対する愛情から、だれでも仲良しにしてしまい。ボンドも彼を真の友人と考えて、心からその友情を育もうとする。支局の人間をすべて身内にで固めて、それぞれに商売をさせて成功させている。Mを第二の父親に等しく捕らえており、息子たちにもMは神様の次に偉いんだと教え込んでいたりする。旧東ローマ帝国の地下水路を利用して、トルコ海軍から仕入れた潜望鏡と大型爆弾をソ連領事館の真下に仕込んでいる。ダーコの由来は浅黒いからダーコと名づけられた(こればっか・・・)
ソ連保安省のベンツと相打ちで死亡。息子達はその報復としてソ連領事館地下に仕掛けた爆弾を爆破。国家保安省の将校たちをヴァルハラへの道連れにする。
フェリックス・レイター
ル・シッフル打倒計画時にはNATOの連合情報部に在住。H&Hのオン・ザ・ロック、チェスター・フィールドを好む。
ボンドにいわせると「身のこなし言葉遣いはゆっくりだが、恐ろしいスピードと力がこめられている。隼が襲い掛かる前」という印象らしい。ル・シッフルとの一回目の対決ですっからかんになったボンドに「マーシャル援助物資・アメリカ合衆国よりよろしく」とメモを添えた現金封筒を送りつけたり、ユーモア・センスもなかなか。
ミスター・ビッグの件でボンドと共同作業を行うため、本部から呼び戻され、CIAに復帰する。陽気なアメリカ人の典型でもある彼は拷問中でも敵とジャズ談義に花を咲かし、無事釈放されるという、とんでもない離れ業を使う!! 人徳か?
しかしながら、ミスタービックの罠に嵌り、片腕、片足を失う。
「この、スレッカラシの悪党スパイ、一杯おごって訳を話すんだぞ」・・・コレは、三度目の再開の時の科白。テキサス人は不滅なのか。CIA退役後、ピンカートン探偵会社に就職。そこはアメリカ最大のデェテェクティブ・オフィスで、ハードボイルド探偵小説の父、ダシール・ハメットもここに勤めていた。ミスター・ビックの事件で義手、義足になってもグレーの瞳は相変わらずしぶとく、テキサス人の陽気さには変わりない。競馬ギャング班の責任者を勤めていて、偶然ボンドと再会した。
レイターの愛車は通称スチュディラック・・・。スチュードベイカーにキャデラックのエンジンをつんでいるからである。
五度目の再会は「OO7かね。私はOOOだが」一度CIAに務めた者は予備役軍人に登録さており、サンダーボール作戦において非常召集され、ボンドとコンビを組む。
レイターは結婚しており、一人娘のシーダがいる。状況から推測すると、60年代前半の生まれで、「女が抱けるように、手の形をした義手に買い換えるんだ」というレイターの科白は、ウソじゃなかったと・・・。前妻に関しては死別か離婚かは不明だが。1985年にデラ・チャーチルと再婚している。デラはボンドとレイターの共通の友達で、ボンドとは古い付き合いがあるというだけで詳細は不明。解っていることは怒らすとコワイ。しかしこの再婚も数時間後に悲劇と代わる。
ピンカートン退職後、麻薬捜査局の仕事につくレイターは、麻薬王サンチェスを逮捕するが、その報復として、デラは殺され、レイターも再び鮫の水槽に投げ込まれる。鮫もサンチェスの部下もレイターが義手、義足だったことを知らず。手足がなくなった時点で引き上げたため、肉体的には軽症ですむも、現在、心の傷はどの位薄らいだかは、わからない。
その後、かれは海洋生物学の学者グループたちと原油タンカーのオイル漏れの調査の仕事をしたりする。その因縁でターンのシーファイア事件の協力をボンドたちにするのだが、またしても、彼は捕まり、三度の拷問を受ける。
しかし、復活。その四年後には婚約者でありFBIのマヌエラ・モンテマイロをつれてボンドの前に現れる。
・・・ああ、シーダちゃん・・・
マルク・アンジェ・ドラコ
表向きはマルセイユにあるドラコ電気器具商会の看板を掲げているが、ユニオン・コルスのカピュ(首領)である。ユニオン・コルスとはコルシカ人組合という意味だが、イタリア・マフィアよりも恐ろしく、そして古い組織である。フランス全土とその植民地での大部分のギャング、犯罪組織を束ねている。
マルク・アンジェはユーモアと茶目っ気と、魅力的に輝く笑顔の持ち主で、陽気で元気の良い男。アンジェとは天使という意味である。
若い頃、警察に追われている時に、山でであったイギリス人家庭教師を強姦するも逆に惚れられ、ともに逃亡する。逃亡生活を続けるうちにマルク・アンジェラは本当に好きになってしまい、マルセイユで結婚する。その結果がトレーシー(テレサ)である。超がつく親バカ。
ボンドとトレーシーの結婚によりボンドの義父となる。
英国情報部とユニオン・コルスとの密接な関係は、ボンドとマルク・アンジェの個人的な関係によるもので、マルク・アンジェの死去後、その関係が消滅したのは、スペクターが行ったボンドの首狩りコンペにユニオン・コルスが参加していたことでも明らかである。
が、ベンソンのシリーズではマルク・アンジェ死はガセネタであるとなっている。
トレーシーとの結婚とは、結局のところ、ようは政略結婚の取引から始まったことには変わりないわけで、マルク・アンジェにしろボンドにしろある種の負い目をお互い持ち合ってると思うのです。
・・・とすると娘溺愛のアンジェにしては自責の念もある反面、理性では違うとわかっていても、感情の問題でトレーシーを死なせてしまったボンドを責めてしまうのでしょう。
ボンドもそれをわかっているから、自ら身をひき、アンジェとは音信不通になっていく
多分家族と接しないためにも、ボンドは一度もトレーシーの墓前には立ってないと思うのですね。
で、ユニオン・コルス(コルシカ人のヤクザ)とはいわば「日本人のヤクザ」とおんなじなんで、山口組や柳川組とかあるように
ユニオン・コルスもアンジェ組やカルロス組とかあるわけで。
例えばカルロス組が首狩りコンペに参加したとしても、ボンドたちの目にはコルシカ人でしかないわけで、
そこで、スメルシュの二重スパイであるクインが「彼らはアンジェ組だよ。マルク・アンジェが死んだらあんたは別に身内でも何でもないんだよ」とウソをいって、ボンドの動揺を誘ったんじゃないかなと・・・・解釈してます。
ルネ・マチス
フランス参謀本部第二課に所属し現在は課長。第二次大戦以前にボンドとはかつてコンビをくみ、モンテカルロのカジノでルーマニア人に対して「ル・シッフル打倒計画」と同様の任務につき、勝利している。
彼は叱咤してはげますタイプ。最後に落ち込んでいるボンドに最高のアドバイスを与える
「周りの人間に取り囲まれるようにするんだ、人間のために戦う方が、イデオロギーのためよりやさしいよ」
しかし毒舌を付け加えることは忘れない
「私を裏切って君自身が人間になるなよ。我々はこんな素晴らしい機械を失いたくない」
クォーレル
クロムウェル時代の兵とモーガン時代の海賊の血筋をもつグレイの目をもつ、ケイマン島生まれの海の男としての資格を全てもつ男。地元での愛称はQ。血まみれモーガンの財宝を巡るミスター・ビックとの戦いの際にもボンドの助手をつとめた。ノオ博士の
事件の時、擬装戦車からの火炎放射器により死亡。原作では独身だが、映画では概婚らしく、クォーレルjrが登場している。
タイガー田中
戦前、対1回交換留学生としてオックスフォード大学に学ぶ、柔道の黒帯。ロンドンの大使館付海軍武官としてスパイ活動を行っていた。特高警察に所属し、戦時中は大西提督(神風特攻隊の指揮官。日本の降伏が決まったとき切腹する)の補佐官を勤め、終戦間近では自ら神風特攻隊の訓練に参加し(戦闘機の操縦方か?)出撃するつもりだった。戦後、司法取引が成立したのか、公安調査庁(国家公安委員会か?)のボスとして君臨し、CIAと密接な連携を取っていく。大変、恩と名誉を重んじる性格で、友人の条件もまずそこかに始まる。そんなボンドにいたく惚れ込み親友と認めている。
リチャード・ヘンダーソン
オーストラリア大使館員、通称ディッコ豪快な性格でタイガー田中とはプ来ヴェーと名付き合いがある。
「オレはタイガーを三回離婚させた」と豪語するよう、三回分の慰謝料を肩代わりしてやっている。
タイガー田中にとって恩ある人物。
このだれとでも友達になる人物はボンドともうちとけ、ボンドが福岡に渡るまでの一ヶ月間、ディッコとボンドとタイガーは繁華街荒らしの三人組として夜の町を席巻する
ジャック・ウェイド
CIA捜査官。
尻にバラと三番目の妻マフィーの名前の刺青がある。
とにかくボンドのことをジム、ジンボと呼ぶ。
まぬけなアメリカ人を装っていることが多い。
世界はオレの舞台と豪語するように、ボンドの行く先々にいる。
キューバにしろベトナムにしろ送り出しにかけては、地元の英国情報部支局よりも手際よく頼りになる。
ヴァレンチン・ズコフスキー
もとKGB捜査官。
冷戦時代ボンドに足を撃たれ、右足を引きずっている。
極度の肥満。ソ連崩壊後にはサンクトペテルブルクで表向きはクラブ、裏では武器商人と幅広く行っている。
いまだにオフィスにはジェルジンスキー広場のKGB本部の写真があり、十年以内に仲間と共にふたたび活躍できる日が来ると信じている。
が・・・初志貫徹には程遠く、バグーのカジノの胴元に納まって、きな臭いことをしている。
ボンドを助けようとエレクトラに射殺される。
デーヴィット・ウォルコスキー
キー・ウェストのメキシコ湾側の開発を手がけている。バラスト・キーという島のオーナー情報部とはとは関係のないかたぎのボンドの友人。
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