ザ・ファクツ・オブ・デス
はじめに
デカダの組織の構成が斬新で、それぞれの目的が違うもの達が集結しているところが現代的でもあります。
ええ、なんと、レイターが四年ぶりに復活、さすがに拷問はないけれど、三人目のカノジョを連れて登場です。車椅子に乗って。
ああ、シーダちゃん・・・
裏切り者は誰だ的な、ガードナー風のサスペンスも取り入れているようです。
そして、あの女性のMの本名が判明します。少なくとも小説シリーズではMの名前は、バーバラ・モーズリー。・・・やはりイニシャルMだったんですね。
Q課から支給される車はジャガーXK8。「トゥモロー・ネバーダイ」では幌をとるとジャガーが出てくるのはそこら辺の楽屋落ち。以後、任務ではしばらくの間、ジャガーXK8とBMWの新車を交互に使っていくことになる。
ストーリィ
未知の伝染病による不可解な死が世界中に発生した。
ボンドは、“シーン・オブ・イーチ・クライム(それぞれでの場面での犯罪)”と名づけられた1人の犯罪者を追っていた。
最初の犠牲者は密輸された冷凍精子の中の毒を検査していたアテネ支局のワイデンだった。
づぎにキプロスの軍事基地はもまた、12名の軍人が未知の化学物質の死因により死亡する。
その攻撃はギリシア支局のニキ・ミラコスの元で起きたが、間一髪、テロリストはボンドが撃退した。
その敵の攻撃使われた伝染病ウィルスによる疾病は「ウィルソン病」と名づけられた。
だが、犠牲者はこれだけでは終わらなかった。
Mのフィアンセ、アルフレッド・ハッチンソンはイギリスの親善大使で今回の事件に関する情報を掴んでいたが、それを伝える前に未知の化学物質むにより毒殺されてしまう。
マイルズ卿も招待されたパーティの席上である。
親善大使はマンベル・ダンカンが後を引き継ぐ。
ボンドはアルフレッドが四番目の暗殺の犠牲者だったと気づく。
アルフレッドの死因はサリンという毒だったからだ。
そしてアルフレドの身近にいた息子のチャールズに疑惑を抱く。
ボンドはテキサスのオースティンに本拠を構えるアルフレッドの息子チャールズの痕跡を追った。
チャールズが働くインフィリティリティ・クリニック(不妊者病院)はテロリスト達とつながっていて、アルフレッドを殺した。毒、サリンの提供者だった。
テキサスに乗り込んだボンドとニキは、肉体と精神の健康を取り戻したフェリックス・レイターとFBI捜査官でレイターの婚約者でもある、マヌエラ・モンテマイロとチームを組む。
黒い悪玉
ギリシアの島の首都、キオスでテロリストのグループ、“テカダ”の幹部10人とそのリーダーは今回の四つの襲撃の成功を祝っ ていた。
彼らは利害関係のみのつながりで、80年代の交換テロのネットワークのごとく、異なる目的のメンバーが集まって、相互協力するというものだった。
その間にもキプロスの基地を劣ったのと同じ、未知の伝染病は“ウィリアムズ病”と名づけられ、その死者数も上昇していった。
彼らは次の共同作戦に動いた。
1.ドクター・アシュレー・アンダーソン
不妊者病院にて、ボンドに病院の冷凍保存倉庫に有る大量の毒を含んだ冷凍精液を見つけられ、ボンドもろとも病院を爆破しようとするが、返り討ちにあう。
そして、フェリックスが事件の手がかりとなりうる金属の書類鞄を奪われる。
2.“シーン・オブ・イーチ・クライム”
サリンを扱いニコシアとトルコの建物の住民を第五の標的そして攻撃を開始する。
3.キプロスの権力者
さらに船倉の大量の果実と野菜に炭疽菌のスプレー吹き付けるのだった。しかし、謎の密告電話のせいで、ボンドたちに倒される。
一連の事件の顛末の結果チャールズは、父が伝染病でなく、毒殺された事を知り、動揺する。
4.コンタンチン・ロマノフ
ボンドたちの捜査線上に不妊者病院のオーナーであり、ウィリアム病発症の地の小屋が彼の所有だったからだ。
ボンドはアルフレッドとコンスタンチンの関係を調べようとするが、アルフレッドの後任マンベラ親善大使はその捜査には否定的で反対する。
しかし、レイターが発見した金属鞄の中からウィリアム病のアンプルが発見されたことにより、デカダのメンバーであることが明確になる。
そしてなによりも、彼がデカダのリーダーだったのだ。
フィアンセのスワン・ソング
Mは急遽ボンドに再びアテネに行くよう指示する。
再びボンドに協力するよう出迎えに来たニキから詳細を聞く。
父の仇を討とうとしたチャ―ルズが父親と同じ犠牲者になったこと。
ギリシャ情報部が今まで、デカダからの「ギリシャとトルコの間に戦争がおきる」という警告分を無視していたこと。
そして、一連の事件で恐怖を抱き始めたということ。
二人の前に1人の女が現れた。その女はヘラといいボンドたちをコンスタンチンの晩餐に招待した。
デカダの標的は北キプロス、トルコ共和国の大統領を、ウィリアムス病の細菌で暗殺することだった。
キオス基地のミサイルを強奪し弾道に細菌をセットし撃ち込むと言うのだ。
しかし計画には修正が施されていた、デカダの組織内に裏切り者がいたからだ。
黒い悪玉PART2
5.アルフレット・ハッチソン
彼は、デカダのメンバーだった。しかし、今回の計画に恐れをなして、トルコ大統領にそれを警告し、Mにその標的がイスタンブールだと伝えようとしていた。
6.チャールズ・ハッチソン
計画に荷担していたが、父親が仲間に殺された事をしり裏切ろうとするが、殺される。
7.マンベラ・ダンカン
組織を裏切ったアルフレッドを暗殺する。
8.ログエ将軍
トルコ軍の将校の力をつかって、細菌弾道弾とする、キオス基地のパーシング・ミサイルの強奪を受け持つ。
9.ヘラ
彼女は広大な志をもつ3人の女性の分派で、デカダのリーダー・コマンドのナンバー2だという。
彼女はコンスタンチンの両大統領暗殺だけでは開き足らず、ウィリアムス病のワクチンを楯に世界を恐喝するつもりだった。
しかし、逃走しようとする。
しかしキオス基地に潜入したボンドにヘリを爆破され、ワクチンの入った鞄を取り返そうとするところをボンドにけられ溺れてしまう。
あと、女ひとりと、リーダーが足りん・・・まさか・・・
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