「あのイニシャル、貴方と同じJBよ」

Thunderball:サンダーボール作戦
1965年 130分 イギリス
監督:テレンス・ヤング
脚本:リチャード・メイバウム、ジャック・ウィッティンガム、ジョン・ホプキンス
撮影:テッド・ムーア
音楽:ジョン・バリー
出演:ショーン・コネリー、クローディーヌ・オージェ、アドルフォ・チェリ、他

はじめに
ストーリーは、スペクターが奪った原爆を奪還せんがためナッソーへというもの。美しい海と水中での激しい戦いのコントラストは絶品。映画オリジナルの悪女フィオナ登場は華やかとともに・・・・。各種の秘密兵器のすごさ華々しさ、スペクターの組織の大きさとその非情さ等がよく分かります。スペクターのNO.2・ラルゴは貫禄十分、アイパッチが不気味さを十分醸し出しています。
 ボンドガールはフランス出身のクローディーヌ・オージェ。17歳の時にミス・フランスに選ばれたという美人。長い髪と口元のほくろがチャーム

原作と映画の関係
フィオナの設定は、フレミングとマクロー二共通の設定だったが、小説化においては、チョイ役以下だった。
ラルゴを襲撃する潜水艦の突撃部隊は、NATOの空挺部隊のパラシュート軍団に。
ラルゴとボンド水中での決闘は船上での決闘に。


ストーリィ
スペクターは、bQラルゴの指揮で、オメガ計画を実施する
療養中のボンドは、偶然居合わせたリッペ伯爵とアンジェロの素行にに不信を抱いて調査。返り討ちで背骨牽引機で痛い目にあったボンドは、リッペをサウナに閉じこめる。 アンジェロはNATOダーバル少佐そっくりに整形し、爆撃機演習に参加。 他の乗組員を殺害し、機を海に沈める。 だが、かけつけたラルゴはアンジェロを殺害。潜水艇で2基の原爆を回収。
Mの召集で、ボンドは退院。
リッペはボンドに復讐をはかるが、人選の失敗を追及され殺害される。

スペクターは英米に大金を要求。さからえば、大都市を原爆で破壊すると言う。
ボンドは、ダーバル少佐が療養所に運ばれた遺体である事に気づく。 そこで、彼の妹ドミノを追って、ナッソーへ。
 ホテルのカジノで、ボンドはドミノの後見人ラルゴと対戦。CIAのフェリックス・ライターも到着。共同で捜査する。
沖に停泊するラルゴの船を調べるため、ボンドは潜水。船底に出入口を発見。 ラルゴ一味に襲われ、海岸に漂着。フィオナに助けられる。
ボンドとライターはヘリで海を調査するが、すでに周辺は空軍が調査している。 女性助手ポーラが行方不明になり、ボンドはラルゴ邸に潜入。 拷問されたポーラは、青酸で自殺していた。
ボンドは発見され、見張りとプールで格闘。ラルゴはサメを放つが、ボンドは脱出。 ホテルの自室へ戻るが、ラルゴ一味に捕まり、ラルゴ邸に連行される。 スキを見てカーニバルの人混みに逃げるが、フィオナに捕まり、ダンスを踊らされる。 ラルゴ一味が銃で狙うが、ボンドは体を入れ換え、逆にフィオナがやられる。
 ボンドらは海の捜索を続行。サメの動きから爆撃機を発見。だが、原爆はない。ドミノに事情を説明。兄の復讐を誓うドミノは、協力を約束。 彼女の言葉から、潜水チームの基地を発見。
潜入したボンドは、敵の狙いがマイアミだと知る。チームは海底の原爆を回収。だが、ラルゴがボンドに気づき、1人と格闘する間に逃げられてしまう。
ドミノはガイガーカウンターで船内を調査するが、ラルゴに見つかり、拷問を受ける。
マイアミに向かうラルゴたちの前に、NATOの空挺潜水チームが急行。モリの撃ち合いとなり、ラルゴ一味は降伏。ラルゴは船に逃げ帰り、ボンドが追跡。 もう1つの原爆をもって、船は高速で逃走。
船に乗り込んだボンドは、ラルゴたちと格闘。 ラルゴはボンドに銃を向けるが、ドミノが水中モリでラルゴを殺害する。
目前に島が接近。間一髪、ボンドらは海に飛び込む。


シェイクしたムービー
傲慢で気品があってそいでもってキュートなのがフィオナ。悪女の鑑。だぁってねぇ、最近の悪女系ってただ淫乱、そればっかなんだもん。ヤになっちまうぜ。コネリーがやってて一番楽しかったのが、この作品だそうで。いいよねぇ。最初ッから映画が前提のもとで作られた物語がフィルムに成るわけだから。凄くないわけがない。一枚の銀幕に空と飛行機と落下傘と水平線と島と船とダイバーたちと海。これよ。これ。これすべてを一枚の絵に納めてしまう。これが映画の醍醐味よ!!野暮なこと言うやつはサメに食われて死んでまえ。クライマックスが水中だからテンポが悪い? ふざけてろこら。この色彩の美学、残酷な様式美がわっからねぇのか、両組織の好対照な会議室もカフェ・マルテ二ッィクのシーンも。おこちゃまは。空砲撃ちまくりの騎兵隊ごっこに手ェ叩いてればいいんだよ。はいっ。おこちゃまはさよならー。これはアダルトが鑑賞するボンドです。



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